「ニュースの天才」
2009年 12月 26日
ピュリッツァー賞受賞作家バズ・ビッシンジャーが「Vanity Fair」誌に寄稿した記事を基に作られた実話を映画化。この映画の主人公であるスティーブン・グラスは、27回も捏造記事を掲載し、解雇されたようです。
ただ映画は、なぜ彼が捏造記事を作ったか?には一切触れておらず、なでこの捏造記事が厳格なチェック体制を取っているにも関わらず掲載されたか?そしてその真相を突き止める編集長(みんなから社長の腰ぎんちゃくと呼ばれ嫌われている)の葛藤がメインになっています。
結構グラスの嘘は、あまりにも底が浅く情けないもの。編集長に問いただされて、目が泳いで、パニック状態になっているのは、見ていてあきれてしまいます。まさに子供。
ただ彼の人柄の良さと根回しのおかげでみんなが彼をすっかり信じきってノーチェックで記事が掲載されたというのにはびっくりしました。
ただ最初はこのグラスが主役かと思いましたが、実際の主役は嫌われものの編集長でした。この編集長をピーター・サスガードが好演。ラストシーンはまさに彼にとってのハッピーエンドでしょう。またグラス役のヘイデン・クリステンセンも熱演。彼の演技はなかなかなものですね。あのてんぱった演技は見事でした。
ただ見ていてどうも後味が悪い映画でもありました。ちなみにグラスは、出版社を解雇になった後、法律を勉強し弁護士になったようです。しかも映画に合わせて自叙伝も出したとか・・・どこまで厚顔無恥なんだろうね・・・